健口かわさきコラム NO.9
高齢者の顎関節脱臼は、年齢とともに発症リスクが高まる一般的な問題です。特に65歳以上の方がこの症状に見舞われることが多いです。顎関節脱臼は、顎の骨が正常な位置から外れることで発生します。これにより、顎の動きが制限され、食事や会話が困難になることがあります。
主な原因
年齢: 高齢になると、顎の骨や筋肉が衰え、関節の安定性が低下します。
事故や怪我: 高齢者はバランスが取りにくく、転倒や衝突によって顎を負傷することがあります。
健康状態: 認知症などの問題により開口制限の指示が守られずに脱臼を繰り返す場合があります。
症状
顎の痛みや痺れ
顎の動きの制限
食べ物を咀嚼する際の困難
顎の位置の異常
主な治療方法
手術: 顎関節を元の位置に戻す手術が行われることがあります。
固定装具: 顎を固定するための装具が使用されることがあります。
高齢者における習慣性の顎関節脱臼は、生活の質を大幅に低下させる可能性があります。会話や食事などに困難さが認められる場合には、顎の位置が左右にずれていたり、受け口の様な状態になっていないか確認してみましょう。また口が開いたままで閉じられない場合も脱臼している可能性があります。そのような場合には歯科医院へ受診をしてください。
公益社団法人 川崎市歯科医師会
書いた人 かさい歯科医院 河西衛司先生
高齢者の顎関節脱臼について