健口かわさきコラム NO.4
一般的に、年を取るとともに筋力・活力が低下しますが、日常的でサポートが必要な介護状態に陥る一歩手前の段階のことを、フレイル(虚弱)と呼ばれております。
フレイルの状態であれば、適切な対応を取ることにより、健康な状態に戻すことができるとされています。歯科の間でも、お口のフレイル、『オーラルフレイル』という概念が浸透してきました。
滑舌が悪くなった、お口の中の感想が気になってきた、時々お茶でむせるようになってきた、噛めない食べ物が増えてきた。などの口に関して気になることが出てきたら、オーラルフレイルのサインかもしれません。
特に嚥下(飲み込み)の機能が低下すると、飲食物の唾液が肺に侵入し、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引き起こす可能性がありますので、フレイルであるうちに対策をして回避することが重要です。
生涯おいしく食事を続けていくために、歯はもちろんのこと、口腔機能全体にも目を向けてみる必要があります。
オーラルフレイルのより深刻な状態(口腔機能低下症といいます)かどうかを調べる、口腔機能精密検査があります。
一部の歯科医院で実施しているので、もし兆候がある方はかかりつけの医院で尋ねてみることをおすすめします。
診断された口腔機能低下に対してその症状や患者様の特性に応じた口腔機能訓練の指導が受けられます。
公益社団法人 川崎市歯科医師会 地域医療部
書いた人 医療法人社団Clover よつ葉歯科クリニック 角田拓哉先生
オーラルフレイル(口腔機能低下症)について